伝家の宝刀振り回し?

かつて「伝家の宝刀」と言われた7号拒絶。今や乱発状態

種類 審判番号 条文 結論 商標 備考 掲載日 当審判断
不服 2004-24437 4-1-7 拒絶 仏陀 仏陀」の登録は公序良俗を害する虞 2007/4/8 "社会通念は時代と共に変化するものでもあるから、それに伴って、従来公序良俗を害するおそれがなかったものがあるようになったり、またその逆もあり得ることであり、過去に登録されたものが常に公序良俗を害するおそれがないとは言い得ないというべきである。
不服 2006-011936 4-1-7 登録 MOTTAINAI 「もったいない」は公序良俗 2007/4/10 出願人自身がワンガリー・マータイさんケニア環境副大臣)を名誉会長とし、事務局として取り組んでいる環境保全運動に本願商標を使用している事実のあることを確認し得た
不服 2006-3925 4-1-7 登録 「食育指導士」 「食育指導士」は国家資格と誤認される虞あり? 2007/5/17 構成中の末尾に「士」の文字を有していることから、一般国民が、末尾に「士」の付された名称に接した場合、一定の国家資格を付与された者を表していると理解することが多いと一般的にはいうことができるが、当審において調査するも、「食育指導士」と同一又は類似する名称の国家資格は存在しないばかりでなく、「食育指導士」と同一又は類似する名称が、他の法律によって、その使用を制限されているといった事実を見いだすことはできなかった
不服 2006-12646 4-1-7 登録 「からっとさん」 「からっとさん」(21類)が公序良俗違反といわれた理由 2007/5/26 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、また、本願商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでなく、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているものとは認められない
不服 2006-1 4-1-7 登録 「新東京機動隊」 「新東京機動隊」(9類)は社会の一般的道徳観念に反するか? 2007/5/27 "その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではなく、また、本願商標をその指定商品(指定役務)について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものということもできず、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているものともいえない。
異議 2005-090641 4-1-7 取消 - フランチャイズ契約中の無断出願 2007/5/30 このような商標権者の行為に基づいて登録された本件商標は、その登録出願の経緯に著しく社会的妥当性を欠くものがあり、公正な取引秩序を乱すものであって、社会公共の利益を害するものであるばかりでなく、国際信義にも反し公序良俗に反するものといわざるを得ない
不服 2005-5730 4-1-7 拒絶 野口英世伝説 遺族等以外の者による「野口英世伝説」出願は公序良俗 2007/6/4 "本願商標全体から「野口英世に関する伝説・風説」の観念が生ずることを否定するものではないとしても、(中略)「野口英世」の著名性をかんがみれば、本願商標は、指定商品の取引者、需要者に故野口英世博士の氏名を含むものと容易に認識されるというべきものであるから、遺族等の承諾を得ることなく本願商標を指定商品について登録することは、世界的に著名な死者の名声に便乗し、指定商品についての商標の使用の独占をもたらすことになり、場合によっては、故人の名声、名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるといわざるを得ない。
不服 2006-19066 4-1-7 登録 メモレット 「メモレット」の怪 2007/6/6 -
無効 2006-89076 4-1-7 無効 アディダスマーク ThreeStripesをフリーライドから守る! 2007/6/7 本件商標は、引用商標の図形部分の中間部分を切り取った図柄と酷似するといえるから、本件商標は、引用商標の図形部分と着想、構図等その構成の軌を一にするものとみるのが相当である。そして(各種証拠より(中略))請求人の著名な上記引用商標にフリーライドする意図が推認されるとするのが相当
不服 2006-8023 4-1-7 登録 鉄蓋診断士 「鉄蓋診断士」を国家資格と思うか? 2007/6/8 鉄蓋診断士」と同一又は類似する名称の国家資格は存在しないばかりでなく、「鉄蓋診断士」と同一又は類似する名称が、他の法律によって、その使用を制限されているといった事実を見いだすこともできなかった
不服 2006-7180 4-1-7 拒絶 WHITEHOUSE US官邸通称名と国際信義 2007/7/6 本願商標中の「WHITE HOUSE]は一体的に把握されるものであって、かつ図形中に埋没しているとは言いがたい。
異議 2006-90503 4-1-7 維持 グレイスランド プレスリーの邸宅名 2007/7/7 引用標章は、「エルビス・プレスリーが生前住んでいた邸宅の名称」を表示するものとして、我が国において取引者、需要者間に広く認識されていると認められないところであるから、本件商標は、引用標章の周知著名性に便乗して登録出願され、登録を受けたものというべきではなく、かかる行為が、個人の名声、名誉を傷つけるおそれがあるとは言えない
不服 2006-24081 4-1-7 登録 OriginaFake Fakeは公序良俗 2007/7/20 「OriginaFake」よりは、「原始の、本来の素材に近いもの」程度を想起する場合があるとしても、直ちに原審説示の意味合いを認識するものとは言い得ず、むしろ全体として一種の造語よりなるものとみるのが相当である。
不服 2006-19006 4-1-7 登録 カザルス 著名人の姓 2007/7/26 「CAZALUS」の綴字と前審説示の「Pau Casals」の姓「Casals」とを比較するに、第3文字において「Z」対「s」、第6文字において「U」の有無という明確な差を有しており、かつ、姓のみでは、直ちに原審説示の「Pau Casals」を想起するということはできないものである
不服 2006-27572 4-1-7 登録 「Burglar」 「Burglar」は蔑視語? 2007/10/23 "本願商標はわが国においては高校程度で学習する「夜盗、強盗」等を意味する英単語であるから、需要者当は容易に「強盗」等の意味を看取する。「強盗」は、刑法第236条第1項に規定する犯罪である。 よって「強盗」を容易に看取する「Burglar」の文字からなる本願商標を、その指定商品の「被服」等の商品に商標として使用することは、これに接する取引者・需要者に不快な印象を与え、社会の一般的道徳観念に反する。
不服 2007-8402 4-1-7 登録 「WHITEHOUSE] 「WHITEHOUSE」ふたたび 2007/11/7 "前記図形部分は米国の大統領官邸の建物を表したものではないばかりでなく、「Whitehouse Cox」の文字は、イギリスにおいて創業100年以上の歴史をもつ革製品メーカーとして知られている出願人(請求人)の名称の略称を表すものであり、また、日本国内においても、当該文字を付した出願人(請求人)の製造・販売に係る「財布、バッグ、ベルト」等の革製品が多数販売され、同人の取り扱う商品のブランドとして広く知られていることよりすれば、たとえ、構成中の「Whitehouse」の文字が、米国の大統領官邸の通称を表すとしても、本願商標に接する取引者、需要者は、「Whitehouse」の文字部分にのみ着目して、米国の大統領官邸の通称として認識するとい/うより、「Whitehouse Cox」の文字全体をもって一体不可分の語として把握、認識するものとみるのが相当である。
不服 2007-7483 4-1-7 登録 アニメ大使 「アニメ大使」と公序良俗 2007/11/9 "外務省ホームページ中の「ポップカルチャーの文化外交における活用」に関する報告(ポップカルチャー専門部会)(http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/shingikai/koryu/h18_sokai/05hokoku.html)によると、「4月28日に麻生外務大臣デジタルハリウッド大学において行ったスピーチ『文化外交の新発想〜皆さんの力を求めています〜』の中で言及された『アニメ文化大使(仮称)』については、その実現が有意義と考えられる。」と記載している事実があり、その他同趣旨の新聞記事等においても同様に「アニメ文化大使」の語が使用されている事実を確認し得た。
不服 2005-15092 4-1-7 登録 SUPER BOMB 「SUPER BOMB」は公序良俗に反する? 2007/11/24 本願商標は、その構成全体よりは「超(性能)爆弾」程度の意味合いを想起するものの、ただちに原審説示のごとき意味合いを認識することはできないというものである。そうすると、その構成自体がきょう激、卑猥、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではなく、またこれをその指定商品について使用することが社会公共の利益に反するものとも認められない。
不服 2006-12859 4-1-7 拒絶 PICASSO 勝手に「PICASSO」の登録はだめっ? 2007/12/18 「世界的に著名な死者の著名な略称を、遺族と何ら関係を有しない者が、遺族等の承諾を得ることなく、商標として登録することは、故人の名声、名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものとして、公の秩序又は善良の風俗を害するものといわざるを得ない。」と解される(東京高裁 平成13年(行ケ)第443号判決 平成14年7月31日判決言渡参照)。2003年には、ピカソの遺族が、彼の出身地であるスペインのマラガにピカソ美術館を開館したことからも、その死亡時から査定時及び今日においても、その著名性が継続しているものと認められる(出典:フリー百科事典「ウィキペディアWikipedia」参照.http://ja.wikipedia.org/wikiピカソ」記事検索)。